2014 June

Tokyo

   
 
 
6月だというのに真夏日の続く今年。本当に地球はどうなってしまったのだろう?いつもは8月に入らないとまだ肌寒い夕暮れのテラス。今年は一足先 に夏気分でスプマンテを。ウィーンで買ってきたパテをお供に、何だか夏休みのよう・・・

 

Paris

   
 
 
快晴のパリに到着。サマータイムのため19時でもまだまだ真昼のよう。照り付 ける太陽はもはやヴァカンス?ワールドカップの開幕も真近、 運転手さんと サッカーの話題で盛り上がる。高速の脇にあるコン コルドの機体 が青空に向け て今にも飛び立ちそう!

 

Paris

 
 
 
パリに戻るやいなや、チャリティーのイベントの準備。車を出そうにも路上はマニフェスタシオン(デモ)で通行止め。仕方なくカフェでギャルソンと お喋しつつ通りすぎるのを待つ。これこそパリに帰ってきた実感・・・!

 

Paris

 
 
4回目となる私の聾のチャリティープロジェクトのイベント。今回は長い友人で陶芸家のマダムBの陶器と私のBIJOUXのコラボレーション。陶器 を焼く行程の写真や、釉薬の写真などアトリエの雰囲気が伝わる。パネルを仕上げ、ディスプレイの最終セッティングを終え、ようやくほっと一息。ま だ時差で眠い・・・。

 

Paris

 
 
日本から来た友人にサンジェルマンをご案内するのは本当に楽しい。私が学生の頃よく遊びに行かせて頂いていたボザール(芸大)。6月初旬の卒業制 作審査も終わり静かな構内。中庭を歩きながら20年以上前の若かりし頃が蘇る。今は改修も終わりパリコレにも使われる大ホール、あの頃は彫刻の習 作や古びた画板などが散乱していて何ともアーティスティックでシュールな空間だった・・・。

 

Paris

 
 
5区のジュヌヴィエーヴの丘にそびえ立つパンテオン宮殿。長い間すぐ近く住んで居たのでこの丘を車で登ると何だか懐かしい。昔住んで居たアパルトマンを横目で見つつ登り切ると、目の前には現代美術作家ボルタンスキーのアートかと思うような姿に・・・。2020年までの長い改修の間、全国歴史建造物センターの依頼でアーティストJRが手掛けた一般人3000人のポートレート。偉人が眠ると言われるこの宮殿、偉人の皆様もさぞびっくり でしょう?ちなみに建築家丹下健三先生はその昔、私が「パンテオンの近くに住んで居ます」と申し上げたら、「家族と遠く離れると寂しいですから・・・」とおっしゃったので、パンテオン宮殿に奉られる偉人でらっしゃる事を即座に理解して、大変緊張したことを思い出す

 

Paris

 
 
 
6月も後半になると学校の年度末試験も終わり、いよいよ長いヴァカンスシーズンが始まる気配。移民局に問い合わせに行くには素晴らしいタイミン グ!9月になると世界中の母国に帰っていた人が一気にパリに戻って来るので、この移民局の混雑と混乱ぶりは凄まじい。信じられないほど誰も居な い・・・。担当のお姉さんもいつになくのんびり。あっという間に手続きも終わり「BON VACANCES!」。昨年は8時間も待ったっけ。パリ は本当にタイミングが重要な街なのです・・・。

 

Paris

 
 
 
毎年6月21日は「La Fete de la Musique」という音楽のお祭り。この日はプロ、アマ問わずパリ中が音楽で溢れる。1982年にフランス文化省が設立したこのお祭り。21日という設定は日本で言う夏至のようで、長い夏の夜を楽しむヴァカンス前最後のお祭り。普通の学生は学期が終わっているので良いけれど、その昔語学学校に 通っていた私は試験前日がこのお祭りで、アパルトマンの目の前の広場で朝方までコンサートをやっていて「タイヘンな国だなぁ・・・」と思った事を 毎年思い出す。サンジェルマンはまるで真昼間のよう!

 

Paris

 
 
La Fete de la Musiquesの翌朝とあって街は静まり返っている。カフェも昨晩遅かったのだろう・・・まだ開いていない。我が家の通りは普段人通りがとても多いので こんな朝はブティックの補修にはぴったり。聾のチャリティーイベントも無事に終わり、細かい補修をするカーペンターのような私。「パリで路面にスペースを持つ」という事は、細かい補修を常にしなくてはならず本当に大変。持った事のある人にしかわからないだろう・・・。

 

Paris

 
 
この時期、パリの夕暮れは本当に美しい・・・。26年経っても毎年感動してしまう。昔のようにのんびり夕暮れを眺める時間は今はもう無いけれど。 暮れ行くセーヌ川とオルセー美術館を見ながら打ち合わせ向う。終わってもまだ明るいこの時期、ルーブル美術館を突っ切って右岸から我が家への道を 急ぎつつも、思わずため息が出そうなこの美しさ・・・。

 

Paris

   
 
 
我が家のあるサンジェルマンは「駐車激戦地区」!最近はレンタサイクルの 「Velib'」や、電気自動車のカーシェアリング「Autolib'」 のおかげで、パー キングロットがどんどん減っている。マルシェに行きたくても野菜は重いし水も 重い。6月も後半になるとサンジェルマンの人たちは「A Septembre !」=「9 月にね!」と言い残しこの時ばかりは勢い良く居なくなる。サンジェ ルマンの マルシェの直近に車を止められるなんて・・・。涙ぐみそうになりつつ カフェ で感動のあまりデジカメを。しかし!マルシェももうヴァカンス?9月ま では 日曜の朝は無いとか。パリらしい「一勝一敗一引き分け」な 朝

 

Paris

 
 
 
パリに来て最初に住んで居たのは15区。優しい大家さんとはその後も2005年に亡くなるまで親しくさせて頂いて、本当に思い出が尽きないこの界 隈。普段はもう来る事が無くなってしまったけれど、友人の建築現場が近くだったのでこっそり寄って見る。初めて一人で入ったカフェや、母からの小包みを受け取りに行った郵便局。26年前と何も変わっていない。しばし車を止める・・・

 

Paris

 

 
   
 
 
友人のデザイナーD夫妻の事務所とコンプレックスになる予定のご自宅の現場見学へ。郊外ならともかく15区という立地に、建物全部を買い上げて中を抜き、各階の天高が高い構成に完全に作り換えるという壮大な計画。ずいぶん前からお話は聞いていたけれど・・・。いつも静かでお茶目なD氏、才 能で生きて行くって素晴らしい・・・と会うたびに思う。真っ白な誰も居ない巨大な現場で、小さなデジカメのセルフタイマーで写真を撮るシュールな私達。

 

Paris

 
 
 
いよいよ2014年の上半期も終わろうとしている。パリは6月で大体終わり、7月8月はほとんど何も動かない。サンジェルマンの人達も今週は「パリに居る最後の週」という感じで、毎年の事だけれど一晩に何人もの友人に会う。出発を前にさまざまな手続きも多くパリ中を車で駆け巡った一日。ようやくサンジェルマンに戻って、留守中のブティックの補修工事の打ち合わせ。一体どうしてこうも壊れる(壊す?)のか・・・。となりのブティックの様に「屈強な現場の囲い」の様にするしか無いかも・・・?

 

Paris

   
 
 
diary index ようやく長かった一日、長かったパリの上半期が終わる。出発を前にさまざまご挨拶に伺う。「今年もいろいろお世話になって・・・」とまるで年末の日本の様。密かに「義理人情に厚い」フランス人、この「ご挨拶」こそ実はとっても重要なのです。毎年恒例の「MOMI、ヴァカンスはどこに?」、 私の答えももはや恒例、「日本はヴァカンスではないのよ!」。シャンパンを頂きつつ最近の事などお喋りは尽きない。温かいこの環境に感謝する深夜。 page top

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